排出者の方へ

排出者責任義務を放棄した例

豊島不法投棄事案(平成16年版 循環型社会白書より抜粋)

平成2年11月、兵庫県警は、香川県豊島の産業廃棄物処理業者を廃棄物処理法違反の疑いで強制捜査しました。同社は、昭和50年代後半から平成2年にかけて、シュレッダーダストや廃油、汚泥等の産業廃棄物を有価物と称して同社が管理する処分地に大量に持込み、野焼きや埋立てを繰り返し、約47万m3の産業廃棄物を不法投棄しました。不法投棄された廃棄物の最深部は地表より約18mにも達しており、鉛、総クロム、カドミウム等の重金属に加えPCBやダイオキシン類等の有害物質が含まれていたほか、組成的にもシュレッダーダスト、燃え殻、鉱さいに加え、布きれ、ウレタンシート、木片等雑多なものが混入していました。
その後、香川県により、産業廃棄物処理業の許可の取消し、産業廃棄物の撤去等の措置命令、措置命令履行に係る行政指導などが再三繰り返し行われましたが、廃棄物の撤去はほとんど進みませんでした。
平成5年11月には、豊島住民により、香川県、産業廃棄物処理業者、排出事業者等を相手とした公害調停が申請されました。その後、公害等調整委員会調停委員会による調停が進められ、平成9年7月に中間合意が、また、平成12年6月に最終調停が成立しました。なお、同社はこの間の平成9年3月に破産しています。
調停条項に基づき、排出事業者19社が合計約3億7,800万円の解決金を支払う(住民が1/2、香川県が1/2を受領)とともに、香川県は廃棄物等の処理、汚染された地下水や浸出水等の漏出防止措置等を実施することとなりした。計画では平成24年度までに約447億円の巨費を投じて汚染土壌を含む廃棄物等約56万m3を豊島から隣接する直島へ海上輸送、溶融処理し、発生する溶融スラグや飛灰などの副成物を香川県の公共事業で有効利用することとしています。

 

環境白書

豊島不法投棄事案